No.61 運転免許物語(その2)

皆様、いかがお過ごしでしょうか?

先週は曇った日が多く、気温があがらなかったクライストチャーチ。ついに我が家もストーブに火を入れてしまいました(って、家は暖炉じゃなくてガスストーブですけどね)しかしこの週末は比較的おだやかで、特に土曜日は朝から太陽が顔を出し、「夏に戻った?」と思ってしまうくらいの強い日射しでした。

さて、今週は「運転免許物語(その2)」と題して、前回に引き続き運転免許の実技試験(Practical Test)のお話をさせていただきます。それでは先週出番のなかったなおみさん、よろしくお願いします。

ファースト・トライ

なおみです。先週の話の中で、私が最初の実技試験が不合格だった話がありました。まずはちょっとだけ言い訳をさせて下さい。

まず、車の運転自体が非常に久しぶりだったこと。つとむと一緒に出かけるときは、つとむが運転を担当しているということもあって、ハンドルを握るのは本当に久しぶりでした。レンタカー屋さんからAAまでの間もつとむが運転。まさに試験の時が“ニュージーランドでの初運転”だったのです。更に友人(日本人)のだんなさん(もちろん、日本では普通にされていた方で、試験を受ける前にもニュージーランドで運転されていた方です)が実技試験を落とされたなんていう話を聞いていたので、緊張してしまったのも事実です。それから、当日雨が降っていたこと。雨と言っても小雨程度ではありましたが、やはり視界も晴れのときに比べれば悪くなるし、ブレーキの効きだって悪くなるしということで、かなり慎重な運転になってしまったのは事実です。でもだからと言って「遅過ぎる」なんて理由で不合格なんて考えてもみませんでした。

セカンド・チャンス

さて、文句を言ってもダメなものはダメということで、2回目の試験を受けることにしました。今回は前回の反省も活かして、少しは運転に慣れてから試験を受けようと思い、レンタカーを前の日に借りて練習兼ドライブに行くことにしました。ドライブと言ってもそんなに遠出というわけではなく、いつも1時間半くらいかけて歩いて行くベリー屋さんまで行ったり、普段やはり40分くらいかけて歩いて行くショッピングモールまで行ったりしたくらいですけど。また、前回は住宅地をぐるぐるしただけで終わってしまったのですが、つとむの情報によれば、街外れのクィーンエリザベス・ドライブという制限時速80km/hの準高速道路みたいな道も通るということで、実際にその道も走ってみました。

そして試験当日。前回と同じように待っていると、今回は前回よりはかなり若い試験官で、サングラスをした姿がちょっと映画に出てくるポリスみたいな感じの男の人でした。前回同様車のチェックの後スタート!

前回「遅すぎる」という指摘を受けたので、今回は制限速度ぎりぎりくらいまでスピードを出して走るように心がけました。それから一時停止も“停まりました”というのがわかるくらいしっかり停まらないとだめそうなので、ここにも注意。すると今回は街中をくるくると回った後に、練習で通ったクィーンエリザベス・ドライブへ!いい感じ?

そして約40分ほどして出発点のAAに戻って駐車すると、その試験官は言いました。

「クィーンエリザベス・ドライブでの高速運転で、ちょっと中央線に寄って運転しているね…そらから、もう少しミラーをよく見て運転しないと…。80点で合格なんだけど、君は79点なんだよね。あと一歩だから、がんばって」

えっ?79点ってどういうこと?つとむはおまけで合格だったのに、私はあと1点でも不合格なの?なんで?おまけしてよ〜!!

不合格は不合格…。またもや次回の試験の予約をして帰ることになってしまいました。

三度目の正直?

三回目の試験。今回も前回同様、前日にレンタカーを借り、ドライブ兼練習をしてから挑みました。

今回の試験官、年は最初の試験官と同じくらいのおじさんという感じの方。ただ体つきは最初の人よりも小柄で、こちらの方の方が神経質そうな見た目でした。この段階で嫌な予感が…。

試験は前回同様、街中をぐるぐるした後、クィーンエリザベス・ドライブに行って戻ってくるといコースで、最初の時のように20分で終わりということはありませんでした。でも、途中で行われたハザード試験(つとむはやらなかったと言っていましたが、試験官が指定した区間を走って、そこにあったハザード(障害物)を後で口頭で答えるという試験)で、私が目についたものを答えていると「余計なものは言わなくていいから」とか言うし(私的には余計なことを言ったつもりはないのに…)、試験中もなんだか細かいところも見ている感じで、第一印象正解という感じがしました。

そしてやはり約40分ほどしてAAに戻って駐車すると、その試験官は言いました。

「交差点や車線変更のときのミラーの確認がないね。それから交差点で優先させなければいけない右折車があったのに、先に行ったね。あと、カーブのところでスピードが出過ぎてるね。それから……」

こうして“三度目の正直”ではなく“二度あることは三度ある”になってしまいました。

今度はどうなのよ!

さすがに三回連続不合格にちょっとへこんでしまった私は、それまでほぼ毎週のように受けていた試験間隔を少しとることにしました。また、一回目は朝一番、二回目はお昼前、そして三回目は午後三時頃と、だんだんと遅くなっていた試験時間をふたたび朝一番にして挑戦することにしました。

やはり車は前日にレンタルしたのですが、今回は当日の朝に少し街中をぐるぐるとしただけで試験に挑みました。

いつものようにAAで試験の開始を待っていると、なんと前回の気難しそうなおじさんがふらふら歩いているじゃありませんか!この瞬間、正直「終わった…」と思いました。あの試験官の元では合格する自信がまったくありません。あぁ、神様、何故に私にだけこんなに試練をお与えになるのです?と思っていたのですが、実際の試験は違う試験官となりました。よかった…。

その試験官もやはりおじさんという感じの方だったのですが、今までの中でも一番やさしそうな感じの方でした。そして試験開始前、車に乗り込むと、「君は日本人?どこから来たの?なに?札幌?そうかぁ。実はね、私の息子がしばらく日本で働いていたんだけど、その時いたのが札幌だって言っていたなぁ。札幌って寒いんだろう?」なんて、いきなり世間話になってしまいました。

少し世間話をしてから試験開始。そして、今までと違うコース、しかもほとんど街中だけをぐるぐると回っていつもの通り40分程度で終了。そして試験官は言いました。

「ちょっとスピード出し過ぎのところがあるかな。気をつけないと。でも合格だよ。おめでとう」

あぁ神様。ありがとうございます。でも、もう少し早くこの試験官にあたるようにしてくれれば、私ももう少し早く免許が取れたと思うんでけど…。

結局こうして“四度目の正直”で免許を取得できたわけですが、確かに何度か車に乗ることで運転になれたところもあります。それに、四回目は最初の世間話でリラックスできたという面もあったかもしれません。三回目は夕方が近くなって、車も多くて運転し辛かったということもありました。でも、でもです。毎日車の運転をしていたわけでもなく、特に運転が上達したということはないと思います。だいたい試験官によってコースややり方も違うし、終了後言われたこともまちまちでした。つまり、結局のところ、この免許の試験は、試験官との相性みたいなものが一番重要だった気がしてなりません。この試験を通じて、やはりこの国では(特にお上の関係した事柄においては)担当者による“あたりはずれ”が大きいということを、改めて感じました。


と、いうことで、こんな感じで今週は終了です。

早いもので4月になってしまいましたね。新年度を迎えて、環境が変わった方、あるいは新しいことにチャレンジしようと自ら環境を変えようと思っている方などもいらっしゃると思います。大変かもしれませんが、がんばって下さい。この「クライストチャーチ便り」は、特に新しくなる予定は今のところありませんが、引き続き楽しんでいただけるようがんばりますので、よろしくお願いいたします。

ではまた来週…

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